トルコの大手デニムメーカー、イスコの日本法人イスコジャパン(山崎彰也社長)は、岡山県倉敷市の児島に、新たに岡山事務所を立ち上げた。ナショナルブランドにアプローチする営業拠点としての機能に加え、ジーンズ加工技術が集積している児島に事務所を置くことで、地場の企業との協働も視野に入れる。製品提案の強化や、技術の海外発信も図る。
イスコジャパンは、日本における販売、企画拠点として設立。年間生地販売数量はイスコ本社の約5%で、レディス向けデニムが80%を占めている。ここ数年新規顧客の開拓や素材提案を強化、顧客ニーズを取り込み、順調に売り上げを伸ばしてきた。
新たに立ち上げる岡山事務所は、岡山県倉敷市児島駅前1の54エイコー堂第2ビルで、従業員は1人からスタート。5月末に開く16年秋冬素材コレクションの披露から本格展開する。ショールーム的な機能を発揮するほか、多くのジーンズアパレル関係者が訪れる児島に事務所を置くことで、新たなビジネスに繋げる。メード・イン・ジャパンに興味のある海外顧客に、産地を紹介する役割も見込む。また、製品サンプルの作成でも力を発揮すると見る。
同社は加工まで含めた製品提案を強化しており、「国内でこれだけ加工技術が集積しているデニム産地はほかにない」として児島に開設を決めた。素材、加工をワンストップで提案することで、「良いお客さんが集まるという好循環が生まれるのでは」と期待する。