イッセイミヤケの「ハート」は、メード・イン・ジャパンに焦点を当てた「ハート・イン・ハート」テキスタイル展を福岡、大阪で開く。ハートの発売15周年を記念して昨夏、東京・南青山で開催、その巡回展となる。
日本各地の産地企業と開発した素材を使った服や雑貨を技法とともに紹介する。有松絞りのジレ、京都西陣の階段絣柄を表現したジャカード、塩縮加工とプリントで葉脈のような柄が浮かぶストールなど、アーカイブから約70点を展示する。作品の上には、しずくをイメージしたガラスが置かれ、拡大鏡としてテキスタイルの細部を見ることができる。
ハートのトータルディレクターの皆川魔鬼子さんは「紡績、染め、織り、編みなどの技術者と私たちの創意工夫のキャッチボールで素材作りをしてきた。日本での素材作りが難しくなっている中、今一度見直してみたい。一緒に取り組んできた技法から生まれたテキスタイルを感謝の気持ちを込めて紹介したい」と話す。
巡回展は、福岡が21~27日、レソラ天神5階のレソラNTT夢天神ホール。入場は無料。23日には皆川さんのトークイベントを行う。会場に隣接する岩田屋本館1階で、ハート15年春夏コレクションも展示する。大阪は8月、阪急うめだ本店の予定。