子どもの卒園・入学・卒業に対応するフォーマルスタイルが変わってきた。トレンドも強く反映され、17年春夏は「清楚で賢そう」がキーワード。
レディーライクな色やモード感のあるディテールで新鮮味が出されている。
■清楚なクラシック
16年12月から始まっているフォーマル商戦で伸びているのは、女児のワンピース。品の良さを感じさせる、丸襟のクラシックスタイルが順調な売れ行きだ。ブラウスを着せなくても1着で決まる手軽さが受けているというのは「ビーミング・バイ・ビーミング」。卒園・入学向けで先染めのグレンチェック、着心地の良いポンチなどでワンピース(5900~6400円)を企画。ボレロとスカートのセットアップよりも人気がある。
ブレザー合わせのアイドルスタイルと異なる見え方は、小学校を卒業するローティーンにも好評だ。スクールサイズでワンピースを強化した「組曲キッズ」では、卒業式以外にも着用でき、セットアップより価格が抑えめなことから好調に売れており、早くも品薄になっているという。レースやドット柄など5型(2万1000円~2万4000円)を扱い、昨年セットアップ70%、ワンピース30%だった生産数量は、同等になった。
■モードっぽいデザイン
もう一つのポイントは、デザイン性の高い単品。年々、お出かけや普段に使い回せるアイテムが売れており、色柄や素材も多様化してきた。
シックな配色に独自性を出すのは「PCI」。ボレロ(8800円から)は売り場からベージュ系が欲しいとリクエストがあったことから、定番のブラック、ネイビーに大人っぽいサンド色を加えた。ピンクのフレアスカート(1万800円)を合わせても甘すぎず、しとやかさが際立つ。
「アーチ&ライン」は、上品で華やかに見えるプリーツワンピース(1万6000円)を推す。昨秋冬にウール素材で売れた人気の型で、前身頃がホワイト、後ろ身頃ベージュのバイカラーでモード感を出した。
フレンチシックなワンピースの着こなしを提案するのは「KP」。グログランのスカート部分はフロッキープリントのドット柄。ポンチのボレロとのセット(1万8500円)でお得感もある。
「マルーク」は、ラメ入りドット柄ジャカートのワンピース(7300円から)にチュールのフリル襟をあしらうなど、ポップなムードを添えたセレモニースタイルを企画する。