東京都の東側、隅田川沿いに位置する台東区蔵前。蔵前という地名は、江戸時代に幕府の年貢米を貯蔵する蔵があったことに由来する。同時代には、蔵前に近接する浅草橋周辺に問屋街が形成され、人形や玩具などの製造や卸売業が盛んだった。蔵前周辺エリアでは、物作りの街としての歴史を引き継ごうとする動きが活発だ。
【関連記事】20周年迎えた台東デザイナーズビレッジ クリエイター個人の魅力発信が重要に
04年に台東区小島にファッションビジネスの創業支援施設「台東デザイナーズビレッジ」(デザビレ)がスタートした。定着を促す台東区の支援策により、蔵前周辺に店やアトリエをオープンする卒業生も多い。一方、20年には「蔵前商店街」が発足し、町おこしで店同士のつながりが新たに生まれている。