ロンドンコレが展示会部門をパワーアップ(若月美奈)

2017/09/05 13:00 更新


 ロンドン・コレクションには、ファッションショーと同じ会場内に150ブランドを集めた公式展示会場がある。

 コレクションを主催する英国ファッション協会が運営するもので、パリやミラノ、ニューヨークの世界4大コレクションの中でも、ショーと展示会を同じ主催者が同時開催するのはロンドンだけ。とりわけ若手デザイナーが多く、新進ブランンドのショーケースというロンドン・コレクションの層の厚さに触れることができる。

 9月15日から5日間に渡って開催される2018年春夏コレクションでは、「アクティブウエア」と「ストリートウェア」のゾーンを新設。サステイナブルやクラフトワークを特徴とする注目デザイナーも目立つ。ウェアだけでなく、靴、バッグ、ジュエリー、帽子といった小物ブランドのコーナーも必見だ。

 「ニュージェン・デザイナー・ポップ・アップ・ショールーム」のコーナーでは、日替わりで新進デザイナー支援プロジェクト「ニュージェン」に選ばれてショーを発表したばかりのブランドが新作を展示するもので、デザイナー自身の説明と共に作品を手に取って見ることができる。

 注目ブランドはこちら。写真は現在発売中の17?18年秋冬コレクション。
 ↓↓↓

ルナ・デル・ピナル

 ガレス・ピューやクリストファー・ケイン、JWアンダーソンで経験を積んだテキスタイルデザイナー、ガブリエラ・ルナとコリーナ・デル・ピナルが16?17年秋冬にスタート。旅先のグラテマラで伝統的な織物に出会い、ロンドンに戻ってその布を使ったエシカルでクラフトマンシップあふれる服作りをはじめた。



アリスター・ジェームズ

 レディスウエアデザイナーのニコラス・アリスター・ウォルシュと、テキスタイルデザイナーのデビッド・ジェームズ・ワイズによるレディスウェア。ともにアレキサンダー・マックイーンで経験を積んだこともあり、英国らしさとクラフトマンシップにこだわるちょっぴりダークな作風。



エリス

 セントラル・セントマーチン美術大学卒業のエリス・ソロモンが2016年に立ち上げたエコフレンドリーなデイリーウエアブランド。オーガニックコットンやヘンプ、バンブーなどソフトな天然素材を使用している。デザインが気に入って買ったら、結果的にエコだったというような服作りがモットー。





あっと気がつけば、ロンドン在住が人生の半分を超してしまった。もっとも、まだ知らなかった昔ながらの英国、突如登場した新しい英国との出会いに、驚きや共感、失望を繰り返す日々は20ウン年前の来英時と変らない。そんな新米気分の発見をランダムに紹介します。繊研新聞ロンドン通信員



この記事に関連する記事