ルミネは16年春、JR新宿駅新南口に新商業施設「NEWoMan」(ニュウマン)を開業する。JR東日本が同時期に開業する大型複合ビル「JR新宿ミライナタワー」と新駅舎構内に開設するもので、物販だけでなく、文化・アートの発信や地域社会へのサービス機能も兼ね備えた「トータルプロデュース型複合施設」とする。
「高感度な大人の女性」を中心顧客対象とし、ファッションや飲食店の新業態を積極導入するとともに、日本の物作りを訴求した店舗も充実するなどでインバウンド(訪日外国人)も取り込み、「国際都市新宿にふさわしい、上質で新しい価値を提案する施設」(新井良亮社長)を目指す。
ミライナタワー(地下2階~地上32階)の地上1~4階(中2階を含む)の店舗ゾーンと7階のクリニック、線路上空部の5~7階の飲食店、イベントホール、屋外広場、屋上菜園を来年3月下旬、駅構内の店舗ゾーンと線路上空部5階の保育園を4月中旬に開業する。同社が駅構内商業施設を本格的に運営するのは初めて。
店舗数はタワー部分と駅部分を合わせて約100店で、店舗面積は約7600平方㍍(タワー部分約5600平方㍍、駅部分約2000平方㍍)。店舗全体のうち、物販と飲食店・サービスなどの比率は半々で、タワー部をファッション・雑貨中心、駅部を物販、飲食店主体の構成にする。駅部には朝7時から21時間営業する飲食ゾーン「フードホール」を設ける。年間売上高計画は約200億円で、タワー部で6割を見込む。
中心顧客対象は10代後半のルミネエスト、20代前半のルミネ新宿2、20代後半~30代の同1と分け、30代後半から40代とする。店舗全体の約8割が新業態1号店を含む新宿エリア初出店で、「新鮮さと独自価値を出し、エリア全体の活性化を目指す」。ファッション・雑貨では「アストラット」「イザベル・マラン・エトワール」「エストネーション」などが新宿エリア1号店、オンワードグローバルファッションやトゥモローランド、ハーモニープロダクツなどが新業態を出す。
「新しい事業モデル構築」にも取り組む。ピザを主体とした米西海岸の人気レストラン「800ディグリーズ・ナポリタン・ピッツェリア」を直営展開するほか、日本の物作りを発信するプロジェクト「ココルミネ」の初の実店舗を作る。最新の音響技術やiPadを活用したレジの導入などハード面でも新しい取り組みを行い、今後の事業拡大に向けたノウハウを積み上げる。