算数で極める達人MDへの道《第2講》⑫(佐藤正臣)

2020/07/20 06:00 更新


商品を売る期間を定めよう!


せんせ、なんかウェビナーをやるそうじゃないですか。って言うか、あたしも申し込みました。


お、よく知ってますね。


繊研のメルマガ取ってますから。しかし、コロナ下で流行りに乗っかってますねw


(言うなや)しかし、オンラインは難しいですねえ。それはそうと興味のある方はこちらから。これまで地方だから来れなかった方とか時間の融通が利かなかった方には便利だと思いますよ。普段のセミナーのような無駄話がないので同じ内容でも時間も少し短いですし。さらにオンラインだけに参加費も随分安くなっています。それはそうと、Dさん。前回までの話で期の売上予算を月分解することまで話しましたね。


(めっちゃ宣伝しているし...必死やの)へい。そのときに売上の月構成比をみることで、組織の特徴も掴める、とのことでした。


ということで! 今回は、その月分解した売上予算を更にどう分解するか?を考えようということです。


へい(''◇'')ゞ。ほな、どこから分解しましょ!


いきなり結果を求めますね(笑)。売上予算の分解の仕方には、実は正解!というものはないのですが...どうしましょうかね?


そうなんですか!どないしましょ?


では。質問を変えまして。以前、次シーズンのMDの商品面を考えるときに、DさんはディレクションMAPを作成しているとおっしゃていましたよね?


へい。私のショップだと大きく春夏・秋冬のディレクションMAP。それと、期中に近づくと夏と冬のより詳細なMAP的なものを作成しています。


ありがとうございます。Dさん、ということは、それをまず売上分解するのがベターなのではないでしょうか?


シーズンディレクションMAPと売上分解に何の関係があるのですか?


さきほどのDさんの話を聞くと、Dさんの組織は年4回、大枠の品揃え計画を考えているとも言えます。ということは...売り上げを春・夏・秋・冬に分解した方が、Dさんの組織に見合った方法だと思いませんか?


なるほど(>_<)せんせ。わかりました。シーズンで品揃え計画を考えている!ということは昔せんせに教わった、私たちのお客様の”適時”"適切"なタイミングで商品を提供することを考えている!だから、シーズンごとに売り上げを分解したら良い!という話ですね。


ブラボー!


(だからブラボーとか死語だって...ダサ)


Dさん。その通りです。まずは”適時”を表現することのできる、「シーズン」で売り上げを分解してみると良いとは思うのですが、その前に。 Dさんの組織は、商品のシーズンコードもしくは区分的なものは存在しますか?


へい。存在します。弊社は、7つに区分されていますね。定番品/梅春/春/初夏/盛夏/初秋/秋/冬です。あっ(◎_◎)8つでした。


な、なるほど...Dさんのそのシーズンコード・区分の定義等の管理ルールってあります?


定義?ルール? (@ ̄□ ̄@;)! へ、へい。コードはあるのですが、商品分析の時になんとなく使うだけで、その運用も各MD・バイヤー任せになっているのが現状です。


それはいけませんね~_| ̄|○


(@ ̄□ ̄@;)! 何がいけないのですか?!


それだと、過去データを分析するときに困ります。なぜならば、バイヤーの解釈で商品の春物・夏物という風に決まっているということになり、データの信憑性に欠けるからです。まあ、ないよりあった方がいいですが...組織として、一定のルール・定義があった方がずっと良いです。


ですね。。。_| ̄|○ では、せんせ。シーズン区分・コード等の商品の管理ルール・定義を決める時に、どのようなことを意識したらいいのですか?


はい。とくに販売期間や販売終了日などを意識したら良いと思います。組織で折角決めたシーズン区分・コードにこのことを絡めたら、過去のデータ分析の信憑性が高まる。そして、適量を仕入れる!ということにも活きてきます。話を戻すと、販売終了日ということは意識した方がいいですね。


販売終了日ですか?


はい。このことを決めていない組織が実は多いのですが、在庫抑制にも繋がるんです。例えると、食品は賞味期限が決まっている。だからこそ、販売期間が明確になる。販売期間が明確になれば、仕入過多の可能性は減りますよね?


確かに...


このことは、また適量に関することが話題に戻った時に詳しく説明します。


私も早く会社に戻って、シーズンコードの定義とチェック体制を考えないとです(''◇'')ゞ


行動が早い!ということはいいことです。ということで!次回は、実際に売上予算を、春・夏・秋・冬商品に分解してみましょう。


へい、Let's分解。


...


では、皆さん。次回もお楽しみに(@^^)/~~~


佐藤正臣

95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立上をMDとして担当。10年よりフリーランスとして活動開始。シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。小売り企業へのMDアドバイスや専門学校での講義・また海外での講義等。現在、多方面で活躍中。www.msmd.jp



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