フランス婦人プレタポルテ協会が主催する「モード・イン・フランス」17~18年秋冬展には、仏ブランドらしい個性的なデザインのニットアイテムやファーアウターなど、秋冬の店頭を活気づけそうなブランドが揃った。
初出展では、伝統を持つ雑貨・アクセサリーが目立つ。今回から会場を広いホールに移したことで出展者数も増え、より充実した内容となった。
初出展の中から4ブランドを紹介する。
■メゾン・ボヌフォワ
「メゾン・ボヌフォワ」は、ニット製品のアトリエから始まったブランド。自社工場を持ち、100%メイド・イン・フランスでニットのマフラーやポンチョ、グローブ、帽子などを作っている。それぞれのアイテムをお揃いにできるのが特徴だ。どれもシンプルだが、上質な糸やいろんな編み地、色が可愛く、丁寧な仕上がりも魅力。小さなフランス国旗やメタルのロゴもポイントだ。卸価格はマフラー10~40ユーロ 、キャップ10~13ユーロ など。素材、作りによって価格の幅は広い。
■ピガニオル
傘の「ピガニオル」は、伝統的な傘の製造で知られるフランスのオーリヤックの無形文化財企業(EPV)。変わらない伝統デザインのほか、毎年新たなコレクションを発表している。17年の新作はアニマルがテーマで、ライオンの顔をヒョウの斑点やうろこのような模様を組み合わせて表現したもの、動物が飛び出してきそうなイメージのジャングル柄、ヒョウ柄をグラフィカルに切り替えた柄などの傘がある。透明なPVCにシマウマをぎっしり総柄プリントした傘は、骨の深いカーブやがっしりした作りで、PVCとはいえハイクラスな商品。工場出し値は50ユーロ 中心。
■センズ
「センズ」はコルシカ島出身のデザイナーがマルセイユで作る、貴石と天然石のジュエリーブランド。センズは日本の扇子に由来する名前という。ナチュラルな石の形、トーンを揃えた色使いなど、素朴だけれど都会っぽい、着けやすそうなアイテムが揃う。ターコイズのブレスレットが目を引く。ネックレスやピアスなどもあり、小売価格は70ユーロ 前後~195ユーロ など。
■セシル・エ・ジャンヌ
バッグを見せた「セシル・エ・ジャンヌ」は、もともとジュエリーで知られるブランド。バッグラインは、植物タンニンなめしレザーに天然オイル仕上げ。全てハンドメイドだ。巾着のように膨らんだボディーにハンドルとショルダーストラップが付いたバッグは、しっかり厚みもあるレザーとその形のコントラストが可愛い。口金を押すと開く構造で、口はガバッと大きく開いて使いやすそう。工場出し値は149ユーロ 。バッグはビンテージの形と現代的な要素をミックスしてデザインしているという。