(第2項)目標設定・管理の重要性
5.売上の公式とは?②
前回の講義で売上は、(買上)客数×客単価に分解、(買上)客数は、入店数×買上率に分解できるところまでお話しました。
その後、せんせがラーメン屋の話を長々として、講義が進みませんでした(笑)。ただ、客数を分解する方法は色々あるんだなぁ~と勉強になりました!
私も勉強になりました!
ありがとうございますm(__)m。
ということで今日は話を戻しまして、(買上)客数を入店数×買上率に分解したときに、ショップが行う業務のどの部分を強化すれば客数が上がるのかを、具体的に考えてみたいと思います。
改めてですが、(買上)客数を増やすには、入店数か買上率を上げるのですが、入店数を増やすためにできることと、購買率を上げるためにショップが出来ることを、それぞれ考えてみましょう。
ではDさん、Tさんお二方にお聞きします。入店数を上げるために、ショップが目標に掲げるべき業務は、どんな業務だと思いますか?
(二人とも考え中)
プロモーションにお金をかけて、入店を促進することですか?例えば、テレビCMを多く打つとか?
それも間違いないですね。やはり、入店を促進する一番の武器になるものは、“知名度”になりますから、広告宣伝費にお金をかければ、入店数がアップする可能性が高い!と言えますね。
ですが、今回はあくまで店長に向けての講義になりますので、会社自体がお金を使用し宣伝活動をするとなると、ショップで目標を立てるのは難しいでしょうから、今回その意見は却下ということでお願いします。
はい!ショップからSNSやブログでの配信の強化です!
素晴らしい!その通りです。近年は、どこの組織も特に力を入れていますね。前述したDさんとのやりとりで出ました“知名度”を上げることに、ダイレクトに繋がりますね。
弊社でもこの部分を特に強化しています!ショップスタッフのモチベーションも上がるように、インセンティブも考えていますが、評価基準を決めるのがとても難しいですね。
そうですね。投稿するにしても、投稿頻度・時間、フォロワー数、コーディネートなど、私のようなデジタル素人にはわからないことだらけですが、私が販売員の仕事をしていた大昔(20年以上前)と違い、ショップが主導して“ファン”を増やす施策が打てること自体は、良い時代になったと思います。
その通りですね。ですが、ショップスタッフの仕事の負担が増えてしまうという、課題に直面しています。
Dさん。その話はまた別の機会でお話出来たらしましょう!
他に、ショップが行う業務で入店数を増やす施策はありますか?
VMDの精度を上げるです!
流石Dさん、その通りです!私も販売員時代に、店長によくお客様の導線を意識して、入店しやすいレイアウトや入店したくなるディスプレイ(以下DP)を考えなさい!と良く言われましたし、指導されました。
私も常に意識して、日々の業務に励んでいます。弊社のショップは、セレクトショップ業態なので、価格的に気軽に商品を購入出来ないお客様もいらっしゃるとは存じますが、ショップコンセプトを体現し、お客様に少しでも興味を持ってもらえるようにVMDを考えています。
流石Tさんです。今、Tさんが仰ったことは、“AIDMA(アイドマ)の法則”などと言われるのですが、本題から逸れますので今回は止めておきますね。
他には、イベントを行うと入店が促進される可能性が高いですね。これもショップ自体がイベントを行う権限は少ないと思いますが、セールやポイントアップなどのイベントは、過去のデータもあるはずです。過去の数字をもとに、ショップが測定可能・達成可能な目標設定がしやすいと思います。イベントを行って入店が上がらなければ、大問題となります。
入店数を上げるにはどのようなことを目標に掲げたら良いのか、よく理解できました。
現在私が勤めるショップは、ファッションビルのテナントとして出店しています。ですが最近、近くに新しい商業施設ができて、ファッションビル自体の入店が大きく下がっている状況です。私なりに、本日学んだことは実践しているのですが、私のショップも入店数が減少しています。このような場合、どのように考えれば良いのですか?
Tさん、良い質問です^_^。今、Tさんが仰ったことは、外的要因で入店数が下がっています。
ということで次回の講義は、外的要因と内的要因を分けて考える話と、買上率を上げるために、ショップで目標に掲げることのできる業務は何か?考えてみましょう!
へい。了解しました(''◇'')ゞ
では、皆さん。次回もお楽しみに(@^^)/~~~
佐藤正臣 95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立上をMDとして担当。10年よりフリーランスとして活動開始。シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。小売り企業へのMDアドバイスや専門学校での講義・また海外での講義等。現在、多方面で活躍中。www.msmd.jp