月別の粗利・仕入・在庫予算を考えよう!⑤
:Dさん、いよいよ最終回となりました( ;∀;)。
:せんせともう会えないのかと思うとナンダカ悲しいです!(嘘)
:では気を引き締めて最後の講義、頑張りましょう(T_T)。
前回で、春物カットソー商品の予算が完成しましたね!
(夏物商品も同時に完成している)
:へい(''◇'')ゞ。
そして最後にせんせが、在庫のチェックがどうとかこうとか仰っていました。
:そうなのです。
本来は、在庫回転率などをチェックすると良いのですが、今回のMD予算設計は、3月~8月のイレギュラー予算で説明しているのと、本来はある筈の期首在庫が存在しない、3月1日オープンからというシチュエーションで行っていますので、在庫回転率が本来よりも高く出てしまい、このチェック方法は使えません。
:ではせんせ、どのあたりをチェックしたら良いのですか?
:そうですね。
期末在庫が翌月の売上に対して、どのくらいの水準があるのか?ということをチェックし、同時にDさんのショップの、そのときの状況を数字から考えてみる!そんなところでしょうか?
:なるほどです。
やっぱり、数字の組み立てと言っても、現場(店頭)が大事だということですね?
:はい、その通りです。では一緒にチェックしてきましょう!
:へい(''◇'')ゞ。
:Dさんは、今回の講義の投入アイテム数を決める段階で、以下のような発言をしています。
「今回の売上予算を見ると、3月4月の売上が高くなっています。ですので、3月末にはある程度商品を入荷させた方が良いという判断です。また、5月は若干売上が下がりますが、売上原価が高くなっていますので、4月20日に新商品を入荷させ、春物でもある程度は5月以降も売れる商品を投入したいです!」
素晴らしい考え方です。要は、このDさんが思い描いた通りになっていればOK!ということで大丈夫でしょう!
:へい(''◇'')ゞ。
:上述したような翌月の売上に対してどうこうという場合は、基本的に売上原価を確認します。
売上原価のピークが4月になっているということは、3月末の在庫原価がある程度の在庫金額が確保されていれば、現場(店頭)が、4月に売る商品の確保には、あまり困ることはないでしょう。
→2,543万円(3月の期末在庫)÷1,183万円(4月の売上原価予算)≒210%
となり、3月末の期末在庫は、翌月以降の売上原価約2か月分あるということになり、さほど問題がないように思います。
:ありがとうございます(^^ゞ。
:ですが、4月末の在庫原価が2,547万円となっており、3月末よりも在庫が多い状態です。5月の売上原価は、4月とさほど変わらない1,109万円となっていますが、本来は3月末在庫ピークが理想であるといえるでしょう。
:(◎_◎;)。
ではせんせ、3月にもっと投入アイテム数を増やした方が良いですか?
:今回の月別の投入アイテム数の振り分けは、Dさんが現場(店頭)のことを良く考えて出した結論ですから、このままで良いと思います。この講義でも何度も触れているように、今回は3月1日オープンのイレギュラー予算になっていますから、このようなことが起こります。本来の1年通しての予算設計であれば、今回の考え方で全く問題ないでしょう(^^)。今回春物カットソー商品で行ったことを全カテゴリーで行えば、MD予算設計は完了です。
:ありがとうございます(T_T)。
せんせ、これで全ての講義が終了ですね!
:はい。
ですが、読者の皆様に重ね重ねお伝えしますと、今回の手法は、あくまで無限に手法がある中の一つにすぎません。また、今回のDさんのケースでは、販売期間の設定が短く(約45日)追加商品の予算枠をとることができません(リードタイム1か月未満であれば追加枠を作ることも可能)。ですので、自分たちの組織・ショップの現状に鑑みた、月別の仕入予算設計を行ってみてください!
それでも、MD予算を作成することが難しければ、弊社までご連絡ください(@^^)/~~~
:(コイツ最後の最後で宣伝をぶち込んできやがった( ̄▽ ̄))
:ということで、Dさんともこれでお別れですね( ;∀;)。
:せんせ、プレゼントです!
:(T_T)(感動)。中身は何ですか?
:はい。せんせは、いつも「お腹がイタイイタイ(>_<)」と言っているので、ヨーグルトの詰め合わせです(^^)
:Dさん。ありがとうございます(T_T)。
:では、皆さん。いつかまたお会いしましょう。さようなら(@^^)/~~~
佐藤正臣 95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立上をMDとして担当。10年よりフリーランスとして活動開始。シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。小売り企業へのMDアドバイスや専門学校での講義・また海外での講義等。現在、多方面で活躍中。www.msmd.jp