Dさん。それでもう一つの相談というのは??
実は・・・私まだ商品責任者に就任したばかりなのですが、私の事業部の売上が芳(かんば)しくないのです(´;ω;`)ウッ…
なるほど~、昨今このアパレル業界では、あまり景気のいい話は聞きませんもんね~。
前のMDの商品があまり良くないのも要因ですが~_| ̄|○
おっ!Dさんには珍しく言い訳しましたね(笑)。
他人の責任にはしたくないのですが、私も普通の女の子なもんで、精神強くないんです。とは言いつつも、他人の責任にはできませんので、せんせに、期中の売上が厳しい場合どうしたらいいのか⁇というのが、今回教えて欲しいことです(`・ω・´)ゞ
(悩み中)・・・。と言われましても、MDとしてできること言ったら売れる商品を仕入れる。作ることじゃないですか⁇
そんなことはわかってますよ~。とは言いつつも、今から商品発注しても、店頭着日が2か月後ですし、新しい商品なんて企画していたら、もっと時間かかります。メーカーさんも在庫なんてもってません。
でしょうね。そういった場合。MDにできることは限られています。では、Dさん質問です。このままの状況を放置しておくと、どのような状態になりますか⁇
へえ。おそらく、このまま売上は低迷し、そのままにしておくと在庫が大量に残る。また、在庫を減らすためにセールし過ぎると、顧客からみたショップイメージも下がってしまう。
おそらくそうなるでしょうね~。では、MDとして、そうならないようにするためには⁇
と、言いますと⁇
OTB表で先の見通しを立て、最悪の事態を避ける。そして先の局面を打開する指針にすることが重要です。
以前の講義で学んだOTB表のことですね‼︎
はい。そうです。では今回はあるケースを想定して以下OTB表を作成してみました。Dさんご覧ください。
へい(では読者の皆さんも!)
ではDさん。これから前提条件を設定しますので、下記ご覧ください。
へえ(読者の皆さんもご覧ください)。
① 現在は9月30日。9月の各数字はほぼ確定の数字。
② 10月・11月の仕入金額は発注済み。
③ これから12月の商品発注を決めるところ。リードタイム2か月で次回商品上がり日は12月1日
④ 1月の仕入予算は春物の予算としてとってある(冬物で使えない)
⑤ 8月も売上予算比は82%だった。
こんなところでどうでしょう⁇
いつもながら、前提条件多いですね(笑)。
本当ならば、各カテゴリー別等でOTB表作成したかったのですが、読者の皆さんが混乱し、解りづらくなるのと、紙面が何ページあっても足りません(笑)。
私の方も簡単な方が助かります。要は本質が掴めれば良いので。
では、Dさん。このOTB表を運用することで大事なことって何でしたっけ?
先の見通しを立て、未来を少しでも良い方向に導くということです‼︎
正解。素晴らしい。そのことが一番OTB表の運用で必要な要素です。では?Dさん。まず、Dさんなら10月以降の売上をどう予測しますか??
(考え中)・・・こんな感じ(下図)ですかね~。
ですね~。8・9月が売上予算の80%程度なら、私もDさんと同じような予測をしますね。因みにDさん。予測するとき、何を目安にしましたか⁇
売上予算を目安にしました。しかも、粗利・仕入・在庫原価予算も一緒に走ってますし、これ便利ですよね~。売上予算が目まぐるしく変わります。
予算が変わる⁇ Dさん売上予算等の予算を途中で変えてはいけませんよ!!
(*_*) カエテハイケナイ?
そもそも予算は当然事業部や企業等の損益から決められているものです。そして、事業部の行動指針となる基です。また、予算はある意味指針ともなりうるものなので、勝手に変えれば、自分たちの本当にすべき、先のことが解らなくなりますよ!!
サーセンm(__)m
変えていいのは、Dさんが入力してくれた、実績・見通しの欄です。
そうすると予算の対比がわかり、自分たちの現状の立ち位置がわかりますもんね~。
その通りです。変えていいのは予算ではなく、先の見通し・見込み。要は達成可能な数値を入れ、次の目標とすることが重要です。少し話は逸れましたが、次回は実際Dさんが予測した売上見込み(予測)の次のこと。粗利率・仕入金額・在庫金額のことについて話していきます。
へえ。では皆さん次回をお楽しみに(@^^)/~~~
95年(株)ノーリーズにアルバイトとして物流倉庫からスタートし、店頭勤務7年(レディース)。02年より(株)ノーリーズにおいてメンズ(フレディ&グロスター・ノーリーズメンズ)立上をMDとして担当。10年よりフリーランスとして活動開始。シャツメーカーの新ブランド開発の企画サポート。その他、新規ブランドの立上マーチャンダイジング計画など、様々なフィールドで活躍したのち、14年5月末、株式会社エムズ商品計画を設立。小売り企業へのMDアドバイスや専門学校での講義・また海外での講義等。現在、多方面で活躍中。
www.msmd.jp