大垣市のリリフル、艶金、サンメッセ 共同で廃棄クレヨン再生事業

2021/09/02 06:28 更新


3社の共同が「マーブルクレヨンプロジェクト」へと発展した

 岐阜県大垣市の企業3社がSDGs(持続可能な開発目標)に沿った協業プログラム「マーブルクレヨンプロジェクト」を始める。保育事業のリリフル(金森律子社長)による使用済みクレヨン回収・再生の取り組みに、繊維業界から染色整理加工の艶金(墨勇志社長)や、総合印刷業のサンメッセ(田中尚一郎社長)が参画する。

 リリフルは40社の契約先企業内に保育所を設けて運営する事業を行っている。保育園で幼児が使って小さくなったクレヨンを集め、食用油で洗って汚れを落とした後に溶かし、マーブル模様にしたおもちゃなどに再利用してきた。

 この取り組みに賛同し、艶金は加工段階で出る端切れや、収縮検査終了後の布などを提供し、サンメッセは残紙を出す。各社の捨てるものから再生した製品と組み合わせ、幼稚園・保育園児や小中学生1万5000人に寄贈する「マーブルクレヨンプロジェクト」へと発展した。

 8月から大垣市内の学校やSC内の回収ボックスを通じ、家庭から使い古しのクレヨンを回収しており、クレヨンを溶かして色彩豊かなマーブルクレヨンに再生する作業を実際に行うワークショップをSCで行う。

 クレヨンを入れる巾着袋は艶金からの端切れ、クレヨンと一緒に提供するノートはサンメッセの残紙を使う。マーブルクレヨンによる絵画を募集し、22年2月にはコンテストを開く。

 同プロジェクトは3社が日常的に情報交換し、指導を求めてきた大垣ビジネスサポートセンターのサポートによるもの。3社は「地域の企業が廃棄するものを再生したものに子供が触れることで〝もったいない精神〟を学んでほしい。さらに地域から参加する企業を増やし、大垣発SDGsの取り組みを継続したい」としている。

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