日本プロフェッショナル販売員協会理事長 エマニュエル・プラット氏
高度な接客が必要な売り場は残る
スキルだけでなく一般教養
全国的に販売員不足が深刻化するなかで、日本プロフェッショナル販売員協会(JASPA)が業界の話題になっている。6月1日に設立されたばかりだが、海外ラグジュアリーブランドや国内の大手アパレルメーカー、百貨店など約90社が入会。高度な対面販売に携わる販売職の社会的地位向上とキャリア支援を促すことを目的に、大きな第一歩を踏み出した。このほど理事長に就任した、LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン・ジャパン代表取締役のエマニュエル・プラットさんに、協会への思いや販売職を取り巻く環境について聞いた。(矢野剛)
現場の経験が財産
理事長を引き受けたのは、以前から業界に貢献する必要性を感じており、協会設立の相談がいいアイデアだと思ったためです。ブランドや百貨店の将来を考えると、人が中心になります。今後、EC化率が上がっても、高度な接客を必要とする売り場は必ず残りますから。
日本市場はインバウンド(訪日外国人)を除くと売り上げが厳しくなりつつあります。各ブランドは全国にいいショップを開き、すでにネットワークを作っています。新たな出店を増やして売り上げを伸ばす局面ではありません。現在のネットワークで効率を上げ、顧客を作ることが大切になります。そのためのスキルが必要であり、販売職は重要なポジションです。
(繊研 2016/06/20 日付 19494 号 3 面)