「ミラオーウェン」ルミネ北千住店で店長を務める久保田遥菜さん。子供のころから服が好きで、学生時代にマッシュスタイルラボのブランドを複数扱う店で働いた経験がある。ブランドごとに異なる表情を持つ服の「新鮮さにびびっときた」のが入社の動機になった。接客力は顧客だけでなく社内でも支持が高い。SNSでの活躍なども評価され、今年9月に店長に着任した。
夢かなえ販売員に
「小さいころから洋服に携わる仕事がしたいと思っていた」と話す。学生時代に2年間、地元でマッシュスタイルラボの「リリーブラウン」「フレイアイディー」「ファーファー」を集積したセレクトショップでアルバイトとして働いた。服の色使いやディテールが異なり、一つひとつの世界が際立っている。そういうブランドに囲まれてマッシュの服を着ながら働く楽しさを感じ、就職活動では第一志望で採用試験に臨んだ。
19年に新卒入社し、半年の研修で配属されたミラオーウェンルミネ北千住店で今も働き続けている。本配属は選択式で自ら希望した結果だ。当初は違うブランドを考えていたが、働くなか、地域に密着した店の雰囲気や客との近い距離感が「自分に合っているのかも」と思うようになった。
入社時から、「25歳までに店長になる」キャリアビジョンを描いていた。初めの2年半は店舗業務を覚え、一貫してできるように努力した。何よりも意識していたのは売り上げだ。「本社の方に『この子、がんばっているな』と一番分かってもらえるのははじめは数字」と考えたため。
売り上げに貢献するため、接客では「組み合わせてかわいいと思ってもらえる」スタイリング提案を心がけた。ほか、顧客を何人作るなど「上司に報告しなくても、自分が自分の成長をはかれる小さな目標」を立てて一つずつ達成するようにした。コロナ下でグループ全体で強化しているブランド公式インスタグラムでのライブ配信やスタッフスナップへも21年から参加している。このような活躍が実って22年9月に店長になった。
「マッシュで働く魅力の一つは一人ひとりのがんばりを見て、色々なチャンスを与えてくれるところ」と久保田さん。早くからキャリアアップでき、成長意欲をかきたてられる環境がある。新人のころは自分の選んだ服を客が買ってくれたなどささやかな喜びにやりがいを感じていたが、今は任せてもらえる業務が増えてきたのが働くうえでの刺激になっている。インスタライブなどを機に会いに来る客もおり、「今の時代だからこそ感じられる」販売職のだいご味もある。
新鮮な気持ちで働く
キャリアを重ねる上で必要な知識を蓄える研修も充実する。年次に合わせた細やかな研修体制が整い、「勤務年数を重ねてもモチベーションを維持しながら新しい気持ちで働き続けられる」。ディスカッションは店舗間の交流が図れる貴重な場だ。
人の24時間を幸せにする考えのもと、衣食住に関わる事業を多角的にしている企業で働くため「コスメの話に触れたり、環境問題に興味を持ったり。あらゆるところから自分が知らなかった情報が自然な状態で耳に入ってきて、知識が深まる」。結果、視野が広がり人間力も養われる。
店長になって3カ月。今後は「店長として店舗の良さを知ってもらう」のが当面の目標だ。そのために、スタッフが生き生きと働ける環境作りや教育に力を入れていきたいという。自分らしい接客ができるように、「店長らしい冷静な対応」を心がけている。気付いた点をすぐに指導するのも怠らない。
教育面ではスタッフのやる気を引き出していきたいと考える。一人ひとりの性格を理解し、どのような言い方で伝えるのが適切かなど細やかに気を配る。そのために、作業のすき間時間などに自ら声をかけ、普段からスタッフとコミュニケーションを重ねるように努力している。勤務年数の浅いスタッフには早い段階で独り立ちできる力を鍛えたいという。
■1日のスケジュール
12:00 出勤。メールチェックを10分ほどし、朝礼
12:30~15:00 店頭接客
15:00 休憩(60分)
16:00~18:00 メールチェック、店頭接客など
18:00 休憩(30分)
18:30~20:30 事務作業
20:30~21:00 閉店作業
21:00 退勤
《評価ポイント》
●マッシュスタイルラボレディス営業本部営業3部副部長兼ミラオーウェン担当課長 平野芳枝氏
新人店長として継続的に学びを深める自発的な姿勢があり、各スタッフやお客様からの信頼も厚く、憧れの存在になるまでに成長しています。また、店長として必要なマネジメント力やコミュニケーション力にも優れており、今後の成長が楽しみなスタッフです。さらに、公式サイトへのスタッフコーディネート投稿やインスタライブなどのブランドSNS活動にも積極的に取り組み、今後のさらなるブランドファンの獲得とブランド成長のために非常に貢献してくれる心強い存在です。