一般社団法人繊維育英会は4月から、地球環境問題に取り組む資源循環プロジェクト「ウィゾール」をスタートした。着古した衣服の素材を制限なく回収した後、2通りのリサイクルを行うのが特徴だ。一つが糸への再生で、もう一つが圧縮形成した繊維リサイクルボード「パネコ」作り。「全ての服は捨てるものではなく回収し、生まれ変わるもの」として、新しいリサイクルを実現するダブルサーキュラーエコノミーに取り組む。
ウィゾールは提携先に回収ボックスを設置し、着用しなくなった全ての服を回収する。「リサイクルとして回収される衣服は、素材によって回収が難しいと言われている」(財間宣彰副理事長)が、色や混率別に仕分けし、ボタンやファスナーなどのパーツの解体作業を徹底していく。「和歌山県の作業場で、地元福祉施設の協力のもと一つひとつ丁寧に仕分ける」ことで、糸にできるものは紡績し「リ・ヤーン」として繊維製品化、それ以外はパネコの材料にする。