復調のしまむら 短納期商品広げ売れ筋追求

2021/01/13 06:29 更新有料会員限定


1月24日に移転するさいたま新都心駅近くの新本社。右側は3月に開業する併設の商業棟

 しまむらは20年3~11月連結決算で増収増益を確保、その原動力の「ファッションセンターしまむら」の既存店売上高は12月も2ケタ増と勢いが続いている。コロナ下にあってロードサイドの単独店が中心という店舗網の優位性を生かして新規客を呼び込み、それを強化した品揃えでリピーターにしている。復調の中でスタートする来期からの新3カ年計画では引き続き既存店を強化し、EC育成、多業態戦略を重点に据えるが、拡大よりも収益性向上を目指すことになりそうだ。

(田村光龍)

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 新たな3カ年計画で重点とするのは、まず既存店のもう一段の強化。「在庫の持ち方を変えた」(鈴木誠社長)ことが成果になっており、短納期商品の拡大と併せた期中の変更が可能な品揃えの確立に力を注ぐ。従来はシーズン初めに大量に投入、徐々に売って晩期に大幅に値引いて消化するスタイルだったが、短納期商品の拡大などで売れ筋への対応を追求している。今秋冬はレディスでセーターからカットソーへ、といった販売計画からの変更で売り上げを積み上げ、無理な値引き販売を回避して粗利益率も高めている。

販促はSNSに

 重複商品を整理、PBとJBと呼ぶ取引先などとの協業ブランドで、年齢層、テイスト別の売り場を構築するため、販促もチラシから売り場と連動しやすいSNSに重点を移している。

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