革の素材調達から一貫 閑散期を活用して年間サイクルを効率化
そごう・西武は来春から、婦人靴の〝SPA(製造小売業)〟に本格着手する。婦人靴の自主開発は09年から、国内工場に直接発注していたが、より深くサプライチェーンに関与することで、商品の独自性、収益の向上に結び付ける狙いだ。革の素材調達から、生産、販売までを一貫し、適時・適品・適価の供給体制を構築する。
婦人靴のSPA型化に踏み切ったのは「工場に入って一緒に靴作りをして分かったのが、生産サイクルに繁忙と閑散の差が激しいことと、革や部材の調達に追われ職人が靴作りに専念できない点。これらの問題解決には新たなビジネスモデルが必要だった」(斎藤麻美商品部婦人雑貨部バイヤー)という。店頭ではシーズン当初に一括納品されて、売り減らしていく販売・在庫サイクルにより、実需期に色・サイズなど機会損失が生まれていた。