商空間を中心としたディスプレーのスペースは、23年12月期連結で527億円と過去最高の売上高に達し、24年1~3月は予想を上回る業績として、上期の見通しを売上高300億円、営業利益17億5000万円に上方修正した。原材料の高騰をはじめとして環境は必ずしも有利なものではないが、企業としての成長過程で培った独自のビジネススタイルが、コロナ禍を経て上向く流通のマーケットを捉えている。さらに折り返しを迎えた3カ年計画で、事業の進化を着実に進めようとしている。佐々木靖浩社長にスペースの成長戦略を聞いた。
地域活性化などへ領域拡大
――現在の事業環境をどう見ているか。
コロナ前、ECの広がりがあって「モノよりコト」と合言葉のように言われ、イベントに力を注ぐようになっていましたが、そのコトもコロナ禍で全滅状態になりました。しかしコロナ禍が沈静化した時、反動もあって消費者はその場に行かなければ体験ができない楽しさやおいしさを、改めて認識することになったのだと思います。そして商業施設ではコトの打ち出しが前と違って常設されるようになり、複合化が進むことになっています。
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