東武ソラマチタウンの東京ソラマチ、東京ミズマチ 観光客も捉え伸び

2023/06/16 06:28 更新


東京ミズマチにオープンしたグリーンが際立つ「水ト葉」

 東京ソラマチと東京ミズマチ。東武タウンソラマチが運営する2施設は、コロナ禍の鎮静化で戻るインバウンド(訪日外国人)やアーバンツーリズムを捉え、売り上げを伸ばしている。

(田村光龍)

東京ソラマチ 野外イベントで押し上げ

 東京スカイツリータウンの大型商業施設、東京ソラマチ(東京都墨田区)は、22年秋以降の活況により前期(23年3月期)の売り上げが19年度を超えて12年の開業以来3番目の430億円になった。今期も好スタートを切った。

 同施設はコロナ下にあって人口に恵まれた東京東部地域や乗り入れる鉄道沿線の顧客に支えられ落ち込みを抑えてきたが、ここにきて国内外の観光客により押し上げられている。3月に5階を体験型を充実した「ソラフルパーク」に改装するなどもあるが、とりわけ4階の屋外アリーナで行う大型イベントが集客力を発揮している。すでに「クリスマスマーケット」を行った22年12月は同月として最高の売り上げに達しており、今期に入った4、5月には初の「台湾祭」が開かれ、いずれも同月の売り上げ記録を更新した。「イベントにより恩恵を形にできた」とし、アパレルを含めた物販などの動きにつながっているという。

 6月16日から4階アリーナでビアガーデンが行われるほか、夏休みに向けたイベントを続け、集客をさらに強める。

東京ミズマチ 街歩き促す機能を発揮

 東武スカイツリーラインの浅草方面高架下で運営する東京ミズマチ(同)で6月9日、アジア料理の「水ト葉」がオープンした。18日の3周年を前に空き区画を解消、15店が揃った。

 同施設も22年秋から売り上げが上向いており、春以降、伸びが顕著になっている。公園や運河沿い遊歩道を生かすテラスを多用した作りなど浅草とスカイツリーをつなぐ街歩きを促すあり方が、花見などのシーズンに力を発揮している。3月は前年同月比3割増、4月も2割増となった。ホテルのほかアパレルも扱うライフスタイルショップ「デウス・エクス・マキナ・アサクサ」などの伸びが高い。

 同施設はコロナ下の20年に開業。この間は地域に浸透を目指す形だったが、アーバンツーリズム、インバウンドとようやく施設利用の残りの二つの要素が揃うことなった。「ミズマチミッケ!」をテーマにイベントを打つなど3周年を機として存在感を高める。



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