東京ブランド21年春夏メンズ 少ない点数で個性を強調

2020/08/11 10:59 更新有料会員限定


 東京ブランドの21年春夏メンズの展示会が相次いで行われている。コロナ禍での自粛期間を経て、デザイナーたちは様々なことに思いをはせた。コレクションは例年に比べてややこぢんまりとした内容だが、そこにそれぞれのブランドの特徴が色濃く出ている。インナーの要素を取り入れたり、パンクのアートワークをとり入れたり。フェミニンとマスキュリンの間の独特のバランスも気になるところだ。

 「トーガ」は、自粛期間など古田泰子が家で過ごした多くの時間の中でコロナ前の必要のないルーティンを捨ててニューノーマルの道を考えたコレクション。家で撮影された建物の中と外の世界をつなぐダクトの写真集、1960年代の京都で10年にわたり作品を発表し続けた芸術家ジェームス・リー・バイヤースの研究本といったものからインスピレーションを得た。5年前からスタートしたインナーシリーズにフォーカスしてパジャマとドレスアップ、両方の用途を持たせたコレクションに仕上げた。定番のシャツやパンツに加え、新型のガウンやドレス、レーヨン・リネン素材を使用したセットアップを全12型を揃える。

 一方で古田らしい70年代の艶っぽさもシャツの色柄で感じさせる。50年代のウェスタンの要素もテーラードスタイルのポイントとして取り入れている。

トーガ
トーガ

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