ODM(相手先ブランドによる設計・生産)のエムファースト(大阪市)は20日、オリジナルレディスブランド「トーナル」の直営4店目を渋谷パルコパート1に出す。渋谷地域のキャリア層の獲得を狙う。今後も出店により認知度を向上させながら、MDの改善に取り組み、客層を拡大する。
同ブランドのスタートは今春夏。30代の高感度なキャリア女性向けウエアで、いわゆるドメコン(ドメスティックコンテンポラリー)市場を狙っている。ルミネ有楽町、名古屋パルコ、ラフォーレ原宿に店舗がある。
渋谷パルコ店は売り場面積が約50平方㍍。ファッション好きのOL層の多いパート1の2階で、新規顧客の獲得を狙う。
ブランドとしての立ち上がりは店舗により若干の差はあるが、「まだブランディングを固める段階。反応を見ても狙いは間違っていない手応えがある」(眞田隆司事業部長)という。客層は30代前半と20代後半が大半を占め、客単価は1万8000~2万円で想定通り。SNS(交流サイト)での支持も広がっている。期間限定で出店した百貨店での売り上げも好調だった。
一方、「コンテンポラリーなイメージを強く出すことで客層が狭くなった面もある」ため、MDの修正にも着手する。今秋冬からカジュアルなグラフィックTシャツや、女性らしい柔らかな素材のアイテムを加え、コーディネートの幅を広げる。人気モデルとの協業商品なども企画し、ブランド認知度の向上に努める。
今後の出店は5~6店までは首都圏に絞ってブランドイメージを確立する。今秋冬は1~2店を出す計画。