《視点》トイレの広告

2019/07/10 06:22 更新


 ゼブラジャパンは12日、イオンモールむさし村山にデンマークの雑貨ブランド「フライングタイガーコペンハーゲン」の新店を出す。オープンを前にブランドを印象付けようと出したのがトイレの広告。SCでは工事中の出店区画のスペースで店舗やブランドをPRすることは多いが、トイレを活用することはあまり聞いたことがなかった。

 トイレに行くと誰もが数十秒から数分間静止状態になるためトイレ広告には関心のあるなしにかかわらず、かなりの確率で目を向ける。同社が貼り付けたのはクリーンなトイレのイメージを損なわないもので、品よく温かみのあるシンプルなデザイン。商品説明も単なる紹介ではなく、ストーリー仕立ての読み物風とし、トイレ利用者に印象付ける工夫をした。

 トイレの広告にはディスプレーを使った電子POP(店頭広告)などが開発されてはいるが、どれだけの効果が上がるのかは読みにくく、SCではほとんど採用されていない。ゼブラジャパンではトイレの内装になじみやすい印刷物にすることで、少ない費用で効果的なPRができると見た。トイレ広告の直接的な効果を検証することは難しいが、ある程度でも反応が確認できれば、採用するところが増えてくるかもしれない。

(武)



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