今年に入って急速に増えだしたのがペットボトルのリサイクル素材だ。特に新しい素材ではないのだが、サステイナビリティー(持続可能性)の視点が普通になってきたということだろうか。ペットボトルだけではないが、環境への配慮からもリサイクルは重要だ。
一方でプラスチックごみ問題も浮上している。ペットボトル再生繊維を含め、ポリエステルなどのプラスチックは海洋ごみとして海を浮遊、沈殿し、環境に悪影響を与えている。「ポリエステル製品は抜け落ちた微小のマイクロファイバーが洗濯機の排水から海に流れていく」として、生分解性の高い天然繊維で自然に優しい素材使いの製品作りに取り組む事例も増えている。ペットボトル再生繊維は通常のポリエステルに比べるとリサイクルの発想が加味されているが、廃棄されれば同様だ。
ペットボトル再生素材は今後も広がるだろうが、素材開発でも製品開発でもサステイナビリティー、エコ、エシカルなどは一段と高いレベルが求められることになりそうだ。
(武)