「サステイナブル(持続可能な)の目的のために何かを我慢することはしたくない」と言うのは、アパレルメーカーやショップの在庫を編集してリセールする店「エディストリアルストア」のオーナーであり、スタイリストの小沢宏氏。「ファッションは気持ちを高揚させ、楽しいものでなければならない。そこは絶対にぶれない」と言い切る。
阪急阪神百貨店・経営企画室サスティナビリティ推進部ディビジョンマネージャーの西田哲也氏は「お客様は、買い物やおしゃれな生活を楽しみたいとする思いが強くある。だからサステイナブルな志向とのバランスをいかに取るかが大事になっている。サステイナブルに関して徐々に共感を形成しながら地域に向き合っていくことを重視する」と強調する。
世界的にサステイナビリティーに対する意識が高まり、社会的な潮目が大きく変化している。適量生産・適量購入・循環利用などに向けた業界構造の変革は切迫した課題となっている。しかし、ファッションビジネスの存在意義として、〝着る〟ことによる自己表現やモチベーションアップの装置である服を提供することに変わりはない。社会が変革するときには新しいファッションが生まれてくる。
(民)