ビナウォーク 売り上げ復調、4~7月7.5%増

2017/08/18 04:25 更新


 小田急電鉄が小田急線海老名駅東口前で運営する大型SC、ビナウォーク(神奈川県海老名市、全8館)の売り上げが復調している。17年3月期の売上高(丸井を除く専門店ゾーン)は15年10月に大型SC、ららぽーと海老名が開業した影響が上期まで継続し、前期比3.7%減の約173億円だった。

 しかし今年2月から増収に転じ、4~7月の売り上げは7.5%増となった。今月も順調だ。ららぽーと開業を受けて実施した改装によって地域住民のニーズに即したMDを強化、地域密着イベントも積極化した成果が現れた。映画館の集客も寄与した。

 今期は7月までの全ての月で増収を達成した。6月23日~7月9日に実施した夏の全館セール期間の売り上げは前年同期比8.5%増、7月の売り上げは9.1%増と大きく伸ばした。

 4~7月を通してヒット作品が多かった映画館が好調で、飲食店に効果が波及し、売り上げを大きく伸ばした。ファッションは「ユニクロ」「ローリーズファーム」「ザ・ショップ・TK・ミクスパイス」「ムラサキスポーツ」が主にファミリーの需要をつかんで売り上げを伸ばし、全体で前年並みを確保した。

 春の改装でも成果を上げた。「地元のファミリーや学生のニーズへの対応を強める」(鈴木武幸所長)目的で、専門店館の中心である5番館の3階にあった雑貨店5区画と共用通路を改装し、3月31日に大型スポーツ専門店「ギャラリー2」(店舗面積約924平方メートル)を導入。狙い通り需要をつかみ、売り上げが好調で、近接する「ニトリデコホーム」に波及効果が出て、4~7月のフロア全体の売り上げは32%増となった。

 さらに、開業以来積極的に行っているイベントを今期も強化し、客数増につなげた。屋外広場を活用した音楽ライブや、お笑いタレント、人気キャラクターを起用したイベント、夏休み期間中の子供向けの工作教室やラジオ体操などが好評だ。

 「ららぽーとの開業によって影響は受けたとはいえ、海老名の〝買い物の街〟としての魅力が高まり、来街者が増えている。ららぽーとにはない映画館と屋外イベントなどが差別化材料になり、2施設を回遊するお客も増えた」という。今月は11日から31日まで、初の2施設合同企画として両施設の飲食計27店が参加したスタンプラリーを実施し、買い回りを促進している。

 今後も合同企画を「エリア活性化のために、継続したい」という。

夏休みイベントは家族参加型企画が好評 


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