ヨシタテックス インナーで培ったレース技術で他分野を開拓

2025/07/16 06:26 更新NEW!


自社技術を生かし幅広い提案を進める

 レース・生地の企画開発をするヨシタテックス(石川県小松市)は、インナー向けのレース編みで培った技術をもとに多彩な分野への生地提案を進めている。ジャケットやメディカル用途など幅広い市場へ訴求したい考えだ。

 同社が得意とするのはインナー用レースだが、3年ほど前からスポーツやインテリアに加え、インナー以外のアパレル用途の開発を始めている。インナー業界では生地や製品の調達、生産が中国へとシフトし、「個性のある物作りに挑戦している会社だけが残った」と話し、自社技術を応用した提案を進める。

 今年に入ってからは、4月にオンワード樫山による素材の産地を通じて北陸を支援するプロジェクト「北陸×オンワード~想いを、手間に~」に参加。同じ北陸産地の染色加工ハクサンケミカルなどとともに、ジャケット用レースを開発した。通常レースは編み目で穴を作りデザイン性を持たせるが、今回企画したレースは編み目の穴を抑え織物のような見た目に仕上げた。見た目だけでなく、通気性や軽量性といった機能性も併せ持つ。

 今後は高次加工の糸を使ったレースなど、より付加価値の高いテキスタイルの提案に力を入れる。メディカル用途などの資材関係も視野に入れ、新しい市場に向けた「心がときめくようなレース」の提案を広げていく。



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