カンカン帽、中折れ、キャペリン
17年春夏の婦人帽子で、久しぶりに麦わら帽子が広がりそうだ。ここ数シーズン人気を博したペーパーブレードが飽和状態となっているため、鮮度を出す素材として麦ブレードが浮上。さまざまな麦わら帽子が揃う。秋冬に続き春夏でもベレー帽が出ているほか、キャップでは大胆な花柄が注目だ。
モードなテイスト
麦わら帽子は春夏を代表する帽子の一つで毎シーズン出ているものの、ここ数シーズンはペーパーブレードの勢いに押され気味だった。来春夏物ではカンカン帽をはじめ、中折れ帽やカサブランカなど様々なタイプが登場。中でも、麦わら帽子の代名詞とも言えるカンカン帽は、10年に若い女性の間でトレンドとなって以来、久しぶりに当たり年となりそうだ。
来春夏に向けて麦わら帽子を推す栗原は、上質なオリジナルブランド「アース」で、リボンスカーフ付きのカンカン帽を作った。リボンスカーフは取り外せて、あごの下や首の後ろで結んだり、クラウンに巻くことができる。2万6000円。カンカン帽というとナチュラルかクラシカルな雰囲気になりがちだが、栗原ではモードなテイストで遊び心のあるカンカン帽も提案する。
麦ブレードを使って上品なつば広帽を作ったのは「アンタイトル」(林八百吉)。クラウンに巻いた太めのリボンとメタルアクセサリーで、エレガントな雰囲気に仕上げた。1万8000円。
「シゲマツ」(シゲマツ)は、異素材を組み合わせた麦わら帽子を出す。クラウンに麦ブレード、ブリムにペーパーブレードを使い、カラーコンビネーションで遊び心を加えている。カンカン帽と中折れ帽があり、各4900円。
ベレーは軽やかに
今秋冬のヒットアイテムであるベレー帽は、来春夏も豊富なバリエーションが揃う。ニットやリネンなど春夏らしく通気性の高い素材を使って、軽やかに仕上げているのが特徴だ。
ムーンバットはオリジナルブランド「月装」で、リネンブレードの上品なベレー帽を出す。同素材で作った小さめのリボン付き。全6色で1万3000円。
ほっこりとかわいいニットのベレー帽を作ったのは「ブルカ」(水野ミリナー)。重ねた水玉模様のニットがアクセントだ。7000円。
大人の女性の間でも定着しつつあるキャップは、大胆な花柄が目立つ。「カシラ」(ウィーブトシ)のシックで華やかなキャップは、伊テキスタイルメーカー、ネロスネロのジャカード生地を使用。立体的な花のコサージュを付けて、キャップというストリートアイテムにクチュールの要素を加えている。1万3800円。
オーロラのオリジナルブランド「フラトリエ」のキャップは、トロピカルなムードのカラフルな花柄に草木やボーダーを組み合わせた。リバーシブルになっており、裏は無地。遮光性のある生地で、自宅で洗濯できる。6000円。