神戸の革職人、松木真麻さんは、ジビエ鹿専門のバッグブランド「エニシカ」を作り、このほどクラウドファンディング(CF)サイトのマクアケでプロジェクトを立ち上げた。20万円を目標に1月10日からスタート。直後の週末だけで150万円を超える資金を集め、好評だ。
鹿が生息する日本各地をイメージした6色のバッグ、サコッシュ、クラッチ、コインケースを開発。純国産で、兵庫県の害獣専門のタンナーから購入することで、安定的な原料調達を図る。
鹿革特有のしなやかさや軽さ、野生特有の傷を残した独特のムラなどを生かす。デザインは一見シンプルながら、力の掛かる取っ手部分はミシンではなく鋲(びょう)でつないだり、革の使う方向に留意したりと、細部にこだわった。
カラーは、対馬の夜明けを思わせるようなブルーの「朝霞」、北海道の雪景色をイメージしたライトグレーの「雪雲」など6色。CFでの価格はコインケースで3500円。
デザインと製造を手掛ける松木さんは、大手アパレルメーカー出身の元グラフィックデザイナー。神戸に工房兼ショップ「育てる革小物ma-sa(マーサ)」を構える。1月14~20日は松山三越、1月29日~2月4日は三田阪急でエニシカを中心に一部試作品も展示する。