不用になったトラックの幌(タープ)を部材に使ったバッグで知られるスイス発のブランド「フライターグ」。欧州の風雨にさらされた〝新品〟のバッグブランドは、30年以上にわたり世界で支持を集めてきた。廃材をアップサイクルするブランドはあまた生まれてきたが、マーケットで唯一無二のポジションを獲得したのは他に例をみない。それを可能にした背景を探った。
(永松浩介)
東京・渋谷の直営店。男性に混じって、若い女性が小さめのバッグに手を伸ばす。今では客の4割が女性だ。リペア工房を併設する渋谷店には、年季の入ったバッグを修理に持ち込むベテランユーザーの姿も目立つ。「普通の店ではあまり見ない光景ですよね」。フライターグラボジャパン(東京)の脇野友輔さんは笑う。
機能的で頑丈
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