「繊維・ファッションはエッセンシャル(必要)な産業だ」。こう力強く語るのは、繊維産業に関わる川上から川下まで27団体を束ねる日本繊維産業連盟の鎌原正直会長。新型コロナウイルスの影響による未曽有の危機に直面する繊維産業の現状と、アフターコロナに進むべき方向性を聞いた。
(小堀真嗣)
ここまで非常に苦戦し、特に小売業、アパレルメーカーを直撃している。売り場が閉まっているため当然衣料品は動かない。アパレルメーカーにはかなり負荷がかかり、中小・小規模の製造現場にまで影響が及んでいる。春物が在庫としてはけずに、夏物以降が動かないため、状況はさらに厳しくなるだろう。
実行可能な支援を
厳しい中でも業界の企業は知恵を絞っている。高機能繊維を生かしたマスクや防護服の生産はその典型だ。とはいえ、全体の業績がカバーできるわけではない。繊産連としてはこの間、各団体から意見を聞き取ってその都度、経済産業省に状況を伝え、適時・適切な対応を検討していただくよう働きかけている。政府と実行可能な支援体制を整えていかなければならない。
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