関西ファッション連合理事長 田村駒相談役 市川政彦さん 会員企業のサポートに尽力したい

2024/01/05 12:00 更新有料会員限定


市川政彦さん

 23年5月、田村駒会長から、加盟524社という日本最大級の繊維・ファッション産業団体である関西ファッション連合(KanFA)第5代の理事長に就任した。歴代の理事長は総合卸やアパレルメーカー経営者だったが、初めて専門商社から選出された。そこには原料、テキスタイル、製品に貿易と、繊維・ファッションの各段階を広く見渡せる知見への強い期待があった。理事長就任時には組合員各社のノウハウを尊重するとともに、「個性のある企業がもっと元気になるように、後押ししていきたい」と語った。培われたバランス感覚を生かし、組合加盟各社の個性が発揮できる団体を目指す。

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 ――理事長就任から8カ月が経ちました。

 まだ全貌(ぜんぼう)をつかみきれずにいるものの、改めて様々な活動をしている団体であることを再認識しています。それぞれの会員企業が個々でしていると思っていた保険や品種管理業務だけでなく、多様な講師を招くセミナーの開催や産地連携など、これまでそうしたことに触れてこなかったので、新鮮な気持ちもあります。また、多岐にわたる活動を、少ない人数でこなしていることにも驚きを隠せません。

 ただ、懸命にしている活動でも、どれだけ会員の役に立ち、支持を受けているかは確かめる必要があると率直に思います。決めているわけではありませんが、活動の絞り込みも考えなければならないだろうとも思っています。

 これまでは田村駒の経営者として新しい事業を作り、利益を追求してきました。ですがKanFAは営利目的ではなく、業界を支援する団体です。その視点から私は、繊維・ファッション市場の縮小傾向に歯止めをかけることが最大の課題だと考えています。

 今できることは、いくつもの施策を組み合わせることだろうと考えています。具体的には各種の集いやセミナーなどで、各会員企業を元気づけること、実務をしっかりサポートすること、各経営者が考えるべき課題の材料提供の3点だと思います。

 ――やるべき仕事とは。

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