【パリ=松井孝予通信員】仏ケリングの1~3月の売上高は、ドルに対するユーロ安が追い風となり前年比11・4%増の26億5100万 ユーロ となった。為替相場調整前では、「グッチ」の不振が足かせとなり、0.6%の減収。
フランソワアンリー・ピノー会長兼CEO(最高経営責任者)は、「我々の主力ブランド、グッチを新たに飛躍させることが現状の最優先事項。新しいスタッフによるプランが成功をもたらすことを確信している」とコメントした。
部門別の売上高は、ラグジュアリーが17億5400万 ユーロ (10.9%増、為替調整前2・6%減)。ブランド別には、グッチが日本を含むアジア太平洋地域の市場が振るわず、8億6900万 ユーロ (3.7%増、為替調整前8%減)。「ボッテガ・ヴェネタ」はやや減速し、2億9000万 ユーロ (15.6%増)。「イヴ・サンローラン」は成長の勢いを維持させて2億1140万 ユーロ (33.8%増)。
北米(為替調整前39%増)、西欧(29%増)、日本(22%増)の市場が大きく伸びた。その他のブランド(「バレンシアガ」「ステラ・マッカートニー」「アレキサンダー・マックィーン」「セルジオ・ロッシ」「ジラール・ペリゴ」「ブシュロン」「ブリオーニ」「キーリン」「ポメラート」「ドド」「クリストファー・ケイン」)は、3億8360万 ユーロ (14.4%増)。
スポーツ&ライフスタイルは、主力ブランド「プーマ」の再建計画の効果が見え始め、売上高8億9000万 ユーロ (12.7%増、為替調整前3.7%増)となった。プーマはシューズのカテゴリーが成功し、売上高8億2500万 ユーロ (13%増)。その他のブランド(「ヴォルコム」「トレトン」「エレクトリック」)は、6500万 ユーロ (9.1%増)だった。