インフルエンサーが手掛けるブランドやセレクトショップを集積した韓国発のレディスファッションECプラットフォームの日本進出が相次いでいる。インフルエンサーの好みを反映した商品を韓国・東大門で調達し、日本の消費者に向けて販売するもので、ここ数年のうちに新たに始動したサービスが目立つ。日本の若年女性は、韓国のファッション・ビューティーに関心が強いため、参入余地があると見た。既に存在感が高まりつつあるが、今後さらなる成長を目指している。
(友森克樹)
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ヌグ 22年は年商60億円を目指す
medicarelabs(メディケアラブス)が運営する「nugu」(ヌグ)は19年9月にスタート。累計アプリダウンロード数は20万で、21年の年商は約16億円だった。主に日本人のインフルエンサーと契約している。当初はインフルエンサーが直接韓国を訪れ、商品の選定・撮影などを行っていたが、新型コロナウイルスによって韓国と日本の往来が困難になったため、仕組みを見直し、20年10月にリニューアルオープンした。
現在はインフルエンサーとメッセージアプリやビデオ通話ツールを利用してコミュニケーションを取っている。インフルエンサーが自身のブランドで販売したいと思う服のイメージを共有してもらい、その画像を参考に、同社のMDが東大門市場で商品を選定する。その商品が問題なければ、サンプルをインフルエンサーの元に送付。インフルエンサーが一度も商品を見ることなく販売することはない。
21年秋にCREATE(東京)の全株式を取得したことで、「ポシェ」に所属していた20人が加わり、70人のインフルエンサーを束ねるプラットフォームとなった。インフルエンサー軸のECプラットフォームは他にもあるが、様々なスタイル・商品を豊富に揃えていることがヌグの強みだという。そのため、中心客層は20代前半~中盤だが、10代後半から30代前半まで幅は広い。平均客単価は約9000円、セット率は2~2.5。
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