もらえるはずのお金が支払われない⁉ 休業要請協力金巡り百貨店の取引先に不安と混乱

2021/07/08 06:29 更新有料会員限定


 「もらえるはずの協力金が支払われないのでは」。緊急事態宣言に伴う大型商業施設と出店者への政府の休業要請協力金に関し、百貨店の取引先の間で不安と混乱が広がっている。百貨店と消化仕入れ・委託販売契約する店舗への1日2万円の協力金について、国は「百貨店から支払われることを想定」するが、自治体によって対応が異なり、大阪府の一部百貨店で「支払わない」意思を取引先に示す動きが相次いだためだ。大阪府をはじめ、緊急事態宣言が発出された大半の自治体で既に申請受け付けが始まった中で、いまだに定まらない行政の対応に、業界の反発は強い。

(有井学)

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 「出店者への支給対象はテナント事業者のみ。消化仕入れ契約の貴社に支払う予定はない」。ある服飾雑貨企業が6月下旬に大阪の百貨店に協力金の支払いの有無について質問したところ、売り場担当者からこんな回答があった。別の百貨店からは「うちも赤字で厳しい。(協力金の支払いは)期待しないでほしい」とも。一方、東京都と福岡県の一部百貨店や消化仕入れ店舗を入れる大型商業施設からは取引先店舗の協力金を自治体に一括申請し、店舗に支払うために必要な書類の提出を取引先に要請する文書が6月下旬に届いた。「自治体や取引先によって、なぜ対応が違うのか」。この服飾雑貨企業の社長は憤る。

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