女性の心に寄り添い進化する下着の歴史 競争と連携が下着文化の成熟に(ランジェリーライター・川原好恵)

2023/10/31 14:00 更新有料会員限定


1995年生まれの森田明里さんがデザインする「キッフランジェリー」

 日本にブラジャーやガードルなどの洋装下着が本格的に浸透したのは、第2次世界大戦後のこと。その歴史はわずか80年足らずだ。大手下着メーカーのキャンペーン商品が市場を席巻した時代を経て、共感からファンが生まれる個性派ブランドの時代へ。女性の心理やファッションとクロスオーバーする歴史を振り返ってみたい。

洋装化で下着が変化

 日本人男性の洋装化は明治維新後、制服を中心に進んだものの、日本人女性の洋装化はそれより遅れた。それでも、1950年代になると、クリスチャン・ディオールが生み出すニュールックやAラインなどのファッション情報が日本にも入ってきた。それらを「美しく着こなしたい」との願いに、ボディーラインにメリハリをつけるブラジャーやコルセットなどの洋装下着が応えたのである。

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