【PR】マッキントッシュのビジネス戦略ー2

2015/08/25 07:37 更新


Discussion≫
「マッキントッシュ」は
ラグジュアリーブランドになれるか

向 千鶴さん・WWDジャパン編集長
×            
小笠原 拓郎氏・繊研新聞社編集委員

 

 

――まずはお二人が定義している、世界が認めるラグジュアリーブランドとは?

向…ラグジュアリーブランドがビジネスになるためには条件があります。

 私が考えるラグジュアリーブランドとは、

  1. 長い歴史があること
  2. 定番を持っていること
  3. クオリティとそれを生み出す技法を守り続けていること
  4. 誕生の由来に必然やストーリー性があること
  5. 都会的であること。そして
  6. グローバルなアイコンがあること、などです。

 ラグジュアリーブランドの条件を「マッキントッシュ」に当てはめていくと、100年を超える長い歴史があり、ステンカラーコートなどの定番を持ち、一目で分かるアイコンもあります。 実は「マッキントッシュ」は、条件のほとんどをクリアしています。

 「バーバリープローサム」はクリストファー・ベイリーが参画して、進化しました。ラグジュアリーをビジネスとして成功させるなら、「マッキントッシュ」にもクリエイティブディレクターが必要だと思います。とくにレディスはクリエイティブディレクターが必要でしょうね。

2p-Discussion288
左から向 千鶴さん、小笠原 拓郎さん

 

小笠原…ラグジュアリーの見方は色々あるし、1つのパターンじゃありません。クリエイティブディレクターを立てないとラグジュアリーじゃないのかと言うと、そうは思いません。

 僕がラグジュアリーと聞いて頭に浮かぶのは「エルメス」。歴史があって、職人を大切にして、クオリティの高い物を作り続けている。そういう存在がラグジュアリーなのだと思います。

 「マッキントッシュ」が、クリエイティブディレクターを用意して存在感を示すというやり方も理解できますが、プロダクトへの評価にも注目すべきです。

 「マッキントッシュ」は世界最高峰の品質を誇るブランドのコートを作ってきた歴史がありますよね。著名なブランドが認めた会社であり、物作りの伝統、クオリティもあります。これをどうブランドとして確立していくかが大事なのではないでしょうか。

 

from Lookbook/ ルックブックに見る最新コレクション

FotorCreated.jpg-1 FotorCreated.jpg-2

 

――クリエイティブディレクターを立てることがラグジュアリー化に必須ではないという意見も出ましたが、もし「マッキントッシュ」が立てるとしたら誰だと面白いでしょうか?

向…老舗ブランドとラグジュアリーブランドは似て非なる部分があります。ラグジュアリーブランドは、守りながら進化している存在だと言えます。

 クリエイティブディレクターを選ぶ際も、この方程式を持っていることが重要でしょう。そして、カッティングやシルエットで新しさを出せる人、素材の知識に長けている人が、「マッキントッシュ」にはふさわしいと感じています。

 その意味でジル・サンダーはどうでしょう。メンズとレディスの両方に長けているフィリップ・リムや、「MSGM」デザイナーのマッシモ・ジョルジェッティも面白いと思いますし、素材の扱いが上手くコートが得意な「ザ・ロウ」のオルセン姉妹。

2p-Disussion-0309
クリエイティブディレクターに相応しい人物として、向さん、小笠原さんの双方からアイディアが飛び交う

 

小笠原…案外、コマーシャルなところを選びましたね(笑)。

 僕は、デザイナーと協業するラインと、メインコレクションを分けて展開するモンクレール型で行くなら、対極にある人を持ってきたい。「マッキントッシュ」のメインラインに近い人ではなく、もっとぶっ飛んだ人。例えば、アズディン・アライアにゴム引きコートを作らせたら面白いと思います。デザイナーのラインは、既存ラインとは全く違うファンタジーを創らないといけません。

向…そういった意味では、ファンタジーを創り出す力があり、コートが得意なヴィクター&ロルフの「マッキントッシュ」も見てみたいですね。

 

Craftsmanship/マッキントッシュ スコットランド工場

 

張りのある生地、微かに香るゴムのにおい

“ゴム引きコート”に英国のクラフツマンシップが息づく

 

2p-UK-factory-tsuika

 

 街を馬車が行きかう19世紀初頭、

世界初の防水布によるレインコートとしてゴム引きコートが誕生した。

驚くことに「マッキントッシュ」では、今でも当時と変わらない伝統的な製法が堅持されている。

 

 綿布と綿布の間に液化した天然ゴムを塗りローラーを使って圧着、

火にかざして定着させるとゴム引き防水布が完成する。

ゴム引きコートにはこの生地を使う。

雨の侵入を防ぐため、すべての縫い目の裏側にテープを張るが、

この工程は職人の手仕事による。

天然ゴムを溶かした特殊な糊を指にとり、縫い目に沿ってひき伸ばす。

その上からテープを張り、ローラーで圧着して乾燥させる。

こうしたプロセスを繰り返して一着のコートが完成する。

 

 生産量は限られるものの、

その希少性が「マッキントッシュ」の魅力を高めているのだろう。

ゴム引きコートに袖を通すとき微かに香るゴムのにおい。

張りのある生地から生まれる立体的なシルエット。

衣擦れの音に感じる独特な味わいも「マッキントッシュ」ならではの魅力だ。

 

FotorCreated

 

マッキントッシュのブランド戦略-3
に続きます。

 

 +‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

これらのコンテンツは、2015年8月25日付け繊研新聞掲載のラッピング広告
「繊研新聞×WWD JAPAN 2つのマッキントッシュの可能性を検証します」
から抜粋しました。  

=全面広告・表1、表4=

「マッキントッシュ」が一大キャンペーン

 

=全面広告・表2面=

MACKINTOSH_表2jpg

 

=全面広告・表3面=

MACKINTOSH_表3

 

+‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥+

8月24日付けWWDジャパン紙面では、商品情報をビジュアルに紹介しています。
繊研新聞のビジネス戦略と併せて、ご覧ください。
  

Mackintoshp3-5+7_ページ_1表一

Mackintoshp_whiteMackintoshp_brown



この記事に関連する記事

このカテゴリーでよく読まれている記事