日本の伝統技術×マリメッコ、期間限定店を開く

2017/06/23 04:29 更新


磁器に筆跡が表れる繊細な色づけがされた

 ルックはフィンランドのライフスタイルブランド「マリメッコ」で、「ウィ・ラブ・ジャパン」と題した期間限定店を伊勢丹新宿本店に開いた。日本の伝統技術とマリメッコのデザインを融合した限定品を「ザ・イセタン・エディション」として販売した。


伊勢丹新宿店本館、ザ・ステージで期間限定店を開き注目された

 畑萬陶苑(佐賀県伊万里市)と福泉窯(佐賀県有田町)との協業では、マリメッコの代表的なデザインの「ウニッコ(ケシの花)」を白い磁器に描いた。お猪口(1万5000円)や球体のインセンスホルダー(3万7000円)には筆跡が表れる繊細なタッチで色づけした。ブリキ茶筒メーカー、加藤製作所(東京都台東区)との協業では花をモチーフにした新柄「ヴァスキナ」を本国のデザイナーが繊細な線画として描き、それを日本の職人が茶筒(3500円)に手刷りした。

 木地挽物を扱う畑漆器店(石川県加賀市)は、ウニッコとキヴェット(石)をモチーフにしたウッドボックス(1万2000円)を製作した。明治時代から続く染め技法「注染」を生かした手ぬぐい(2000円)を生産する、かまわぬ(東京都渋谷区)はウニッコとキヴェットを、ソフトな色彩のピンクやブラックの色使いで表現した。カリモク家具(愛知県)はウニッコのインテリア用のジャカードファブリックを使ったソファ(23万円、35万円など)を販売した。

 マリメッコのビジュアルマーケティングディレクター、ロッタ・プリンッシ氏は「当社にとって日本は2番目に大きな市場。日本の伝統技術に刺激を受けた新商品を広げていきたい」とコメント。プロダクトデザイナーのサミ・ルオッアライネン氏は「カラフルなデザインの背景には白夜や厳冬などのフィンランドの自然がある。今回の協業で日本の物づくりとの相性の良さが確認できた」という。

ビジュアルマーケティングディレクターのロッタ・プリンッシ氏(左)と、プロダクトデザイナーのサミ・ルオッアライネン氏



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