《めてみみ》復調・インバウンド

2019/03/05 06:24 更新


 百貨店の免税売上高が復調傾向にある。中国で施行された電子商務法の影響で、1月の免税売上高が落ち込んだが、インバウンド(訪日外国人)の来店数の増加などで、2月は再びプラスに転じた。「大口購入が減少するなど一部で影響が見られる」(三越伊勢丹)が、一時的、部分的だったようだ。

 この電子商務法は、海外渡航者の自国への持ち帰り品への規制を強化するもの。商品を仕入れ、中国国内で販売できるのは登録した人だけとなり、ECビジネスをする人は全て納税義務が生じるようにした。一方、旅行者が土産品として持ち込める日用品の限度額は、1回1人5千元(従来は2千元)、年間2万6千元(2万元)へ増額した。

 同法の趣旨は健全なネット販売の環境整備が目的だけに、インバウンドの増加は今後も続く見通しだ。実際に2月の免税売上高は大丸松坂屋百貨店が17%増、高島屋が8.6%増となり客数が増えた。春節休暇(4~10日)とバレンタイン商戦が重なり、「国内客と同様に買い物を楽しむ傾向が強かった」(阪急阪神百貨店)という。

 都心店を中心にインバウンド頼りが今の百貨店の現状だ。全館に占める免税売上高は2割に達し、3割を超える店舗が現れた。インバウンドの増減に一喜一憂せず、構造改革の完遂が経営課題であることを忘れてはならない。



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