上海ではこの1年様々な業界の展示商談会が軒並み中止されてきた。しかし、中国国際輸入博は現在、防疫管理を厳重にして開催中だ。食・車・機械・服まで業界横断で集結することもあり、行ったことのない上海の日本人の間でも話題に上る。
会期が6日間と長いのも特徴だ。記者は初日と3日目に足を運んだ。広東省など各地で疫病感染が発生しているため、「来場者は少なくなるか」と予想していたが、会場を往来する人は前回よりちょっと少なくなったぐらいの印象だ。ただし回遊している人の多くは展示会の運営関係者や出展者のため、微妙なところである。
来場が多いエリアは、やはり食品・酒。特に試食可能なブースには、人がたくさん集まって滞在時間も長い。技術装備フロアも割とにぎやか。日本企業が多く出展し、質と技術の演出は注目されていた。
車フロアに行くと、とりわけ人を集めていたのが「テスラ」。加速映像の体験に長い列ができ、若い女性も結構いた。新エネルギー車は中国で競争が激しく、中国メーカーの成長が著しい。テスラ苦戦と伝えられているが、高額だし体験できるならしたいということだろうか。消費品ゾーンのファッションブランドは、サステイナブル(持続可能な)のテーマが軸だったが、もっと「体験・試着」の革新があってもよいと感じた。