中国の5月の労働節連休が終わった。中国メディアによると、期間中の消費傾向は、観光・レジャー、付随する飲食が活発だったという。観光はグルメ旅行や、地方・辺境への旅行がトレンド。旅行を直近になって準備する中国人は多いようで、スーツケースや自撮り棒、付け爪が直前で売れたのが面白い。
休日の過ごし方も日本同様に多彩となり、キャンプやトレッキング、ダイビング、サイクリング、釣りなどのネット検索が増え、販売も伸びたようだ。「安・近・短」傾向も強い。中国経済の低迷もあると思われるが、家族や仲間との公園キャンプが広がり、バーベキュー用食材、飲料、菓子などのテイクアウトが上昇した。
連休半ばに上海の外灘を流れる黄浦江両岸をぐるりと巡ってみた。かつてフランス人租界やイギリス人租界があった浦西側はやはり観光客が多い。だが、反対側の浦東側に渡って整備された公園を通ると、至る所にテントやタープが張られていた。これほどキャンプ品が普及してきたかと驚いた。
テントの間を通ってみると、家族3世代や友人同士で弁当や食材を持ち寄って、楽しそうに歓談している。大都市・上海の近郊でキャンプをするとは、まさに安・近・短ならでは。経済状況がどうであれ、身近に楽しみを見いだしている姿に、たくましさすら覚えた連休の一幕だった。