シューズデザイナーであり、90年代からファッションのムーブメントを創造し続ける。革靴のクリエイションから始まって、ウェアも手掛けるコレクションブランド「メゾンミハラヤスヒロ」として成長し、グローバルな支持を得てきた。この数年は、ソールの形状がユニークなスニーカーを強みに、大きくビジネスを発展させている。オリジナリティーを作り上げる飽くなき探求心と、遊び心のあるプロダクトデザインによって、SNSに頼らなくても共感の輪を広げている。
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ファッションは夢を見させる商売
――世界のファッションビジネスをどう感じているか。
この10年、ラグジュアリーブランドが伸び続けている。富裕層だけではなく、全ての階層を対象にして。ショーにはKポップなどのインフルエンサーがやってきて、それにあこがれる人がキーホルダーや財布を買っている。ショーの中身を知らなくても、ブランドを知ってもらうことが大事なんです。
ファッションは商品を売るというより夢を売る商売であり、一般の消費者には分かりやすい戦略だし、間違ってないと思う。クオリティー、職人の技術といった本質のアプローチはその後のフェーズ。昔は「スーパーモデルがすごい」って夢を見させていた時代もあった。ケイト・モスやナオミ・キャンベルにはメジャーがなかったけど、今はフォロワー数が分かって、「何億人いるからすごい」と区別ができる。費用対効果が見込めるのも分かりやすい。
僕たちがサンプルを作ると、頑張っても年間4000万円ぐらい。彼らは1回のショーで1億円かかったとしても、インフルエンサーを呼ぶ費用の方が明らかに高い。徹底的にやっていて、あっぱれだと思う。仮に日本の大企業があのクラスのインフルエンサーを一堂に集めようと思ってもできないでしょう。
――ソスウのビジネスは。
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