《NFTってなに? 施井泰平スタートバーン社長に聞く》“ただの電子証明書”が開く新市場

2022/03/04 06:30 更新有料会員限定


 業界でも急速に話題に上り始めたNFT。非代替性トークンと訳されるが、まだピンと来ない人も多いだろう。そこで、「アンリアレイジ」のデジタルルックを販売するNFTプロジェクトに協力した東大発ベンチャー、スタートバーンの施井(しい)泰平社長に話を聞いた。経済産業省から受託したファッション産業の展示会の高度化推進事業の実証イベントも主催するなど、NFTの可能性はもちろん、市場成長のために乗り越えなければならない〝壁〟についても語れる方だ。

(永松浩介)

一意性を証明

現代美術家でもある施井社長

 ――起業のきっかけはアート流通のインフラ構築だ。

 自分もアーティストだが、アート業界の流通や評価のインフラは脆弱(ぜいじゃく)だ。ここにテクノロジーを取り込むことで業界が発展すると思い14年に起業した。アートの評価や価格の向上のためには二次流通が大事だが、これまでは紙の作品証明書で改ざんや紛失のリスクが高く、二次流通の購入者は調査などに莫大な時間と費用をかけている。これをNFTにアップデートし自動的に更新・実行することが出来ればと会社を立ち上げた。

 ――そもそもNFTとは。

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