AOKIは、SC中心の業態「オリヒカ」で将来的な目標の300店体制実現に向けた新たな戦略を進める。オリヒカ単独では初のテレビCMを今秋から放映し、認知度の向上を目指す。さらに今秋には、紳士服専門店の同業態では初めて期間限定店を開設し、未出店の商業施設への出店を促進する。「二つの新戦略により、オリヒカをAOKIに次ぐ第2の柱として成長の原動力に位置付ける」(青木彰宏AOKIホールディングス社長)。
オリヒカは03年の立ち上げから12年間で145店まで拡大してきた。SCを中心に出店し、20~30代男女を主対象にビジネス・ビジカジスタイルを提案する専門店として支持を得るようになった。とくにビジカジスタイルはクールビズの浸透で多様化した仕事着として定着した。
秋からスタートした単独CMのイメージキャラクターには俳優の松坂桃李さんを起用。「ビジネスニ自由ヲ」というメッセージで、ビジネスアイテムに自分らしさや遊び心を取り入れた新たな装いを提案する。CMによって新規客層へアプローチするほか、SCの平日昼間の来店客の7~8割を占める主婦などからの好感度が高い松坂さんを起用することで女性客への認知度向上を狙う。
期間限定店は10月1日~11月15日に二子玉川ライズSC1階に開設。今シーズンのテーマカラーである「ネービー&ブラック」の新たなビジネススタイルを訴求している。得意のビジカジスタイルでは今秋からの新商品「サードスーツ」も充実した。新たなビジネススタイルの提案で若い世代をさらに取り込めるとみている。期間中、同施設にあるオリヒカの既存店売り上げを押し上げる効果が出ている。「今後も期間限定店に積極的にチャレンジしたい」(青木社長)としている。