《お答えします》ファーをどう見るか

2023/06/29 07:59 更新有料会員限定


 「リアルファーが好きです。SDGs(持続可能な開発目標)の観点からエコファーが増えていますが、皆満足しているのでしょうか」。率直な質問が寄せられました。ここ数年、リアルやエコ、フェイクと様々な単語が入り混じって語られてきた素材でもあります。レディスファッションのベテラン記者、赤間りかがお答えします。

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 毛皮製品、毛皮産業は厳しい逆風にさらされている。ファーフリーの合言葉のもと、17年前後からラグジュアリーブランドをはじめ多くのファッションブランドが毛皮の使用と販売をやめた。今はリアルファーの商品も着ている人も、見掛けることは極めて少なくなった。

 ファーフリーの目的として掲げられたのは、「持続可能な未来のために」。もう一つ、動物愛護も理由だ。ただ、その二つが整理されないまま、さらにエコロジーが加わり、ないまぜになって、いつのまにか「リアルファーはエコじゃない」がトレンドになってしまったと感じることが多い。「エコファー」の呼び名の広がりはその象徴と言える。リアルファーと、ファーに似せた織物または編み物であるフェイクファーとを考えるなら、まずはその背景を整理する必要があるだろう。

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