サステイナブル(持続可能な)の機運が高まり、回収ペットボトルを原料にしたリサイクルポリエステルへの関心が増している。国内外の有力アパレル、スポーツメーカーは目標年を定めてリサイクル素材への切り替えを宣言し、合繊メーカーや商社も一層力を入れる。一方、国内飲料メーカーもここにきて〝ボトルtoボトル〟にシフトし、30年までに繊維との取り合いが加速しそうだ。
(中村恵生)
改めて再生を強化
ペットボトルは「リサイクルの優等生」と言われる。他のプラスチックと異なり、単一素材で回収・循環の仕組みが整備されているためだ。家庭ごみは容器包装リサイクル法に基づいて自治体が分別回収し、自動販売機やコンビニなどで回収された事業系ごみも含め、リサイクル事業者を経て再資源化される。さらに日本のペットボトルは、業界の自主ルールによって着色せず透明のままで販売され、リサイクルしやすいのが特徴だ。家庭ごみ、事業系を合わせた国内の回収ペットボトルのリサイクル率は20年度88.5%と、欧州の40%、米国の18%と比べてきわめて高い(PETボトルリサイクル推進協議会)。
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