埼玉県で、レディス、キッズ、雑貨の複合店を4店運営するコスコジ(小杉光司社長)の店頭コミュニケーション術が独創的で面白い。
「モノだけでは人の心を豊かにできない。極端に言えばモノは何でもよく、客と人間関係を築くことが一番大事」という考えが店作りの根底にあり、〝笑顔創造店舗〟として、イベントやユニークなポイントカードで近隣住民を集めている。
■チェーン店の手法に抵抗感
小杉社長は全国展開するカジュアルチューン店に勤務していたが、「チェーンは効率やマニュアル主義で、人が変わっても販売できる」ことに抵抗を感じていた。
実家は120年続く呉服店。高額な呉服が販売できるのは、近所付き合いや地域イベントなどに参加し、「人間関係を築いているから」と分析。チェーン店の販売手法を否定するわけではないが、「一生の仕事として、〝家族の笑顔〟をコンセプトに、客と関係を築いていく店をやりたい」と感じるようになった。
07年のコスコジ創業以来、客には毎月ニュースレターを発行し続けている。現在は1700~1800人ほどに郵送しており、累計で100号となっている。
「4年目までは郵送経費の負担などが厳しかった」が、商品紹介に加え、スタッフの趣味や思いを書き込んだレターが客との関係性強化につながった。5年目以降は徐々に顧客が増え、順調に業績を伸ばしている。
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