ラクーンは、アパレル・雑貨のBtoB(企業間取引)サイト「スーパーデリバリー」(SD)で、アパレル関連の国内工場やパタンナーとアパレル企業をマッチングする「SDファクトリー」サービスを2日から始めた。各工場のロット・単価・納期・特徴などを画像とともに掲載した専用サイトを立ち上げ、アパレルや小売業、デザイナーが自由に閲覧し問い合わせできるようにした。
国内生産のインフラへ
ラクーンは、SDファクトリーを国内生産のインフラサービスとして拡充していく。スタート時点で十数社の掲載工場を今後増やすとともに、工場ラインの空き情報などニーズがあるサービスを加えていく。取引が成立した場合にはラクーンが提供する掛け売り・請求書・決済代行サービス「ペイド」を利用(取引金額の3%が手数料)できる。
アパレル企業は希望する条件に合った工場をミスマッチなく探せ、営業機能を持たない工場には代金未回収のリスクがない新規開拓ツールとなる。各種情報や画像はラクーンが登録する。双方ともこのサービス利用は無料。SDの利用企業に新たな価値を提供することで、SDの事業拡大につながるとみている。
輸出サービスと連携も
オリジナルを作りたい小売店や新ブランドを立ち上げたいデザイナーなども含め、マッチングサービスでメード・イン・ジャパンの新商品・ブランドが登場し、国内アパレル業界の活性化につながることも期待している。また、同社が提供する輸出販売サービス「SDエクスポート」を活用すれば、メード・イン・ジャパンの輸出インフラともなる。
SDを利用するメーカー・卸は1000社、小売業は4万店を超え、その流通額は年間100億円に達している。また、SDエクスポートは国内卸500社、海外仕入れ企業1000社で15年8月にスタートした。