中国の大手小売業、百聯集団傘下のSC、上海世博源は、包装用品販売のシモジマ(東京)から講師を招き、ラッピング講習会を開いた。フロアマネジャーら20人が参加し、ラッピング技術の習得を通じて「日本のホスピタリティー(おもてなし)を学んだ」。SC間の競合が激しく同質化も著しい上海で、付加価値を高めることで差別化する狙い。
講師はシモジマのラッピングインストラクター、山口恵さんが務め、講習会は終日行われた。合わせ包みや斜め包みなどの基本的な方法だけでなく、複雑な包み方やアレンジ、ディスプレーの仕方なども学んだ。シモジマは2年前にも他の小売業で実施し、今回が2回目。こうした講習会を通して中国でラッピングの文化を広げ、販売に結び付けるのが狙い。
シモジマの現地法人、下島上海商貿は上海梅龍鎮伊勢丹や上海高島屋で「ラップル上海」の売り場を開いており、販売と同時にワークショップを行っている。「中国では付加価値が評価されればお金を払ってもらえるし、口コミで広がるため、ラッピングを取り入れることは企業にとってメリットが大きい」として取り組みを強める。(上海支局)
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