帝人フロンティア 自然な風合いと機能性を持つポリエステル「シフォラ」を開発

2025/05/19 17:30 更新NEW!


特殊構造の糸でしなやかな肌触りを実現した

 帝人フロンティアは、高機能ポリエステル「シフォラ」を開発した。天然繊維のようなナチュラルな風合いと機能性を備えた素材で、独自技術を活用して原糸から開発した。26年春夏向けのカジュアル用途で発売する。販売目標は25年度で1.5万メートル、27年度で25万メートルとする。

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 ファッション市場で高まる天然調合繊と機能性素材の需要を受け新素材の開発を進めてきたという。そうした中で生み出したシフォラは、原糸と織り・編みの構造や後加工技術を組み合わせ、麻や綿のような質感と接触冷感や吸水速乾性などの快適性を両立させた。

 ポイントは糸で、太い部分と細い部分がランダムに存在する四つ山扁平(へんぺい)断面糸を開発。特殊異型断面紡糸技術と特殊斑延伸技術を融合させた。太さや断面が不均一な糸により、しなやかな肌触りを実現した。原糸はリサイクルポリエステルを100%使う。素材の生産拠点は日本、中国、タイ。

 アイテムはTシャツやプルオーバー、カジュアルなパンツ、シャツ、ブラウスを想定する。カジュアル用途から販路を開拓し、今後はスポーツ用途に向けても提案していく計画だ。すでに営業を始めており、レディスアパレルメーカー中心に引き合いがあるという。

カジュアル用途から販売を始め、今後はスポーツ向けにも広げる計画


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