91年に日本1号店を出店して流通の変化を推し進め、今も玩具を買う場として定着する「トイザらス」などを運営する日本トイザらス。一方で少子化や競合激化にさらされており、拡大期のビジネスモデルとのずれが課題になってもいた。玩具だからこその楽しい買い物体験を提供するリアルの店舗網や販売スタッフを生かす改革やこの間苦しんでいる収益性の回復が求められ、すでに店舗改革やコスト構造改革が進んでいる。23年9月に就任した李孝社長に、現状や当面の取り組みを聞いた。
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楽しい体験提供する店舗網
――少子化が進んでおり、対象とする市場は厳しさが増しているように映る。
23年9月に就任し、学んでいるところではありますが、少子高齢化がダイレクトに影響する分野です。日本の経済状況もあって、私たちがコアとして扱う玩具は伸びる市場ではないのは間違いないでしょう。しかしそれは事業領域をどう見るかということだとも思っています。
キッズとアダルトを合成した子供の趣向を持つ大人を指す〝キダルト〟という言葉が語られるようになっています。そうしたホビーに近いところまで含めれば、市場は今後、フラットかむしろ拡大していくものとみられます。
――家電量販店が玩具の大きな売り場を構えるようになっており、ECも広がっている。
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